3月から9月頃にかけて
繁殖期を迎えるスズメ。
オスとメスで一生懸命巣を作り
卵を産んで子育てをしますが、
その過程で何等かの理由により
雛が巣から落ちてしまっている姿を
多く見かけることがあります。
そのままでは死んでしまいそうですし、
怪我をしているようなら
保護して介抱してあげたくなりますよね。
ですがスズメの雛を保護する場合、
手続きや気をつけなければいけない点も
多くあります。
今回は保護する前に知っておきたいたい
注意点や対処法について
解説していきたいと思います。
スズメの雛を保護したらどうしたらいいの?
こちらの動画は、
スズメの雛を保護したときの様子を
撮影したものです。
スズメは街中や公園など
比較的どこでも見かける鳥です。
3月から9月頃までが繁殖期で、
この期間に数回子育てをします。
本来スズメの雛は巣の中で
親スズメが餌を持ってくるまで
じっと待っているのですが、
何らかの理由により巣から
落ちてしまことがあります。
怪我をしていたり
命の危険がありそうな場合、
保護することがあると思いますが、
そんな時はどうしたらいいのでしょうか?
スズメの雛を勝手に保護しはいけない?
小さくてかわいいスズメの雛が
巣から落ちている場合、
すぐに保護してあげたくなりますが、
勝手に保護することはできません。
スズメをはじめとする野生動物は
鳥獣保護法という法律で守られていて、
許可なく勝手に狩猟や捕獲、
保護することを禁止しています。
この許可を取らないと、
- 1年以下の懲役
- 100万円以下の罰金
のどちらが科せられてしまいます。
またかわいそうと思って、
すぐに保護してしまうのは間違いです。
毛が生えそろっていて
特にケガをした様子の無い雛は、
もしかすると巣立ちの練習を
している可能性があります。
練習中は上手に飛べるように
わざと巣から飛び立ち、
親鳥が近くで見守っている可能性があります。
人に保護されてしまった雛には
人の匂いがついてしまい、
巣に戻しても親鳥が
育児を放棄する可能性が高くなります。
親スズメと同じように毛が生えそろっていて
特にケガをした様子がない場合は、
保護する前に少し離れたところで
様子を見てあげてくださいね。
スズメを保護した場合に行う2つのことは?
初めてスズメを保護したとき、
どうしたらいいのか
分からない人も多いかと思います。
保護したらまず何をしたらいいのか、
次の章から詳しく紹介していきましょう。
1.動物病院に連れて行く
スズメの雛を保護した場合、
まずは動物病院に連れていきます。
目で見てわかるケガの場合は
もちろんですが、
野生の鳥は様々な菌を保有していて
それが原因で弱っている可能性もあります。
まずは専門家に診察してもらい、
健康状態をチェックしてもらいましょう。
ですがいきなり動物病院へ
連れていくのはNGです。
動物病院では犬や猫専門のところがほとんどで、
鳥を診察できない場合があります。
また鳥を診察してくれる病院でも、
野生の鳥は診察してくれない場合もあります。
まずは電話をして確認してから、
連れていくようにしましょう。
2.野生動物の担当部署に連れて行く
各都道府県には、
野生動物の保護を目的とした
鳥獣保護センターという施設があります。
スズメは野生動物ですので、
ケガをしている場合は
このセンターで保護してもらえます。
こちらも連れていく前に、
事前に連絡をして
確認をとるようにしましょう。
スズメの雛を保護した場合の注意点とは?
スズメの雛を保護した場合、
勝手に保護することは
法律違反になってしまいますが、
その他に注意する点は
どんなことがあるのでしょうか。
いざ保護したときに困らないよう、
次の章で解説していきます。
1.部署や病院で保護してくれないことも
スズメの雛を保護したときは、
鳥獣保護センターや動物病院へ連絡後
連れていくように紹介しましたが、
住んでいる地域によっては、
雛を引き取ってくれないこともあります。
スズメは地域によっては
有害鳥獣対象になっていることもあり、
他にはカラスやハトが
対象になっていることがあります。
その場合はケガをしていても
保護対象とならないため、
注意が必要です。
2.自分で保護する場合は許可がいることも
もし自分の家で
スズメの雛を保護する場合、
許可なく飼育することはできません。
スズメは野生の鳥なので
保護して飼育する場合は、
自治体の許可が必要になります。
法律違反にならないためにも
必ず住んでいる自治体に連絡をし、
許可を貰うようにしましょう。
まとめ
今回はスズメの雛を保護した場合の
注意点や許可などについて
解説してきました。
スズメは野生の鳥ですので、
基本的には許可なく保護して
飼育することはできません。
また成鳥したスズメと同じ見た目の場合、
巣立ちの練習をしている可能性もあり、
親鳥がすぐ近くで見守っていることがあります。
人の匂いのついた雛に対しては
親鳥が世話を放棄することもあるので、
特にケガをしていなそうな場合は、
そっと見守ってあげるようにします。
もしスズメの雛を自宅で保護するときは、
どんな餌を与えたらいいのか
こちらの記事で詳しく紹介しています。
⇒スズメの雛の餌は何を与える?食べさせる物の種類や注意点を解説!
スズメは地域によっては有害鳥獣とされ、
施設や病院で
保護してもらえないこともあります。
まずは保護する前に、
住んでいる地域の動物病院や施設、
スズメが有害鳥獣となっているのか
チェックしておくようにしましょう。